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木管五重奏におけるホルンの役割と歴史 – 音色の調和

コラム

木管五重奏とはホルン・フルート・オーボエ・クラリネット・ファゴットで編成されるアンサンブルの事です。

金管楽器のホルンよりも音の小さい木管楽器とのアンサンブルなので音量の調整がデリケートになるし、柔らかい音色が求められるのでなぜホルンが入っているの?と思っている人も少なくはないのではしょうか。

今回はよく聞かれるこの謎について考えてみます。皆さんの悩みとしては…

  • 木管五重奏をやっててホルンの音が大きいって言われる
  • そもそもホルンって金管楽器じゃん。なぜ木管と一緒にやってるの?
  • 周りの木管楽器に気を使いすぎて疲れました…

皆さんの悩みはこんな感じでしょうか?少しずつひも解いていってみましょう!

かずお先生
かずお先生

木管五重奏の誕生した背景とか見ていくと

なぜホルンが加わっているのかがわかってくるよ!




木管五重奏の歴史

木管五重奏の誕生

そもそも木管五重奏っていつ頃出来たのでしょうか?

諸説あるのですが、おおざっぱに今の編成になったのは1800年代の初めころです。

モーツァルト!ベートーヴェン!といった偉大な作曲家が活躍している時期。

元々は”ハーモニームジーク”といってフルートを除いたオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンでの合奏が宮廷での主流スタイルだったそうです。

その頃のフルートは貴族のたしなみ?の様なもので、一般民衆が演奏する事はあまりなかったようです。

その後フランス革命が起こり、貴族の楽器だったフルートが民衆が演奏するようになりライヒャが木管五重奏という枠組みを作りました。

フルートよりも先にホルンの方が仲間になってたとか驚きですよね!

かずお先生
かずお先生

管楽合奏というなら他の金管楽器はどこに行った?

と感じたあなた。いいセンスしてますよ!

他にも金管楽器があるのにどうしてホルン?


実はホルンってもともと木管楽器の一種だったけど、改良されて金属製になり、金管楽器として分類されるようになりました。

そういった経緯もあって木管五重奏にはホルンが仲間に入っていたのです。

ホルンは木管楽器との調和がとりやすく、相性が良いからですしね!

その頃にはトランペット、トロンボーンもありましたが、

トランペットは軍隊の楽器(信号ラッパ)

トロンボーンは教会の楽器(神聖な楽器)

という感じで、普段から他の楽器と一緒に演奏する機会があまりなかったのです。

かずお先生
かずお先生

昔の楽器はそれぞれの役割分担がはっきりしてて

使う人も場所も全然ちがったんだね~

その頃のホルン

その頃のホルンはナチュラルホルンという楽器を使っていました。

今のホルンの様に右手を入れて演奏するスタイルは同じなのですが、右手を使ってベルをふさいだりして音程を変えて音階を作るという奏法でした。

ですので、明るく大きな音というよりは今のホルンと比べると少しこもった音といった感じの音が鳴ります。

かずお先生
かずお先生

実際にその楽器を吹いてみるとわかるんだけど、

今の楽器より音は少し小さくてこもった感じだから

木管楽器との相性抜群!という感じだよ。

木管五重奏とホルン

今のホルンとは違うホルンが木管五重奏が出来たころの楽器だったという事は先程説明しましたが、だからと言って今のホルンでは木管五重奏を満足に演奏できないという事ではありません。

楽器は昔に比べて進化してるんです。進化しているという事は出来る事の幅が広がっているという事。

なので、数ある楽器の出来る事の中から木管楽器に合う音色や音量、表現方法などを選択すればいいという事になります。

私個人として、木管五重奏で大切にしていることは、

  1. 他の木管楽器との音量のバランス
  2. 音の発音の種類を豊富に用意する
  3. 明るく輝かしい音よりは、やさしく柔らかい音を意識する
  4. まわりに合わせて縁の下の力持ちとして裏方になるだけではなく、ここぞというときに全力で目立つ

この4つでしょうか。

1・2・3ではロングトーンなどの練習で意識することにより音色や音量、発音の練習ができると思います。

4は楽譜をよく見て、理解して少ない目立つチャンスでしっかり目立つようにしてます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

木管五重奏は、発音するところがフルートとオーボエ・ファゴットとクラリネットとホルンで4種類もあり、他のアンサンブルとは音色の種類という面でもたくさんの魅力に満ちています。

ですが、違うが故の難しさというのがあるのも事実。

ホルンの音色で、その個性が違う楽器をしっかりとまとめ、ついでに自分の魅力もしっかりと出すことが出来れば木管ごじゅそうは難しいではなく楽しいに変わってくると思います

※この記事は、消費者庁国民生活センター等の情報も参考にして作成しています。

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